まいたけさんの忘備録

ゲームのこととか日常で感じたこととかをつらつら書いていきます。

キングダムカムデリバランスの感想

どーもまいたけです( ̄^ ̄)ゞ

今回は7月18日に発売された『キングダムカムデリバランス』について感想を上げていきたいと思います。

本作は膨大な会話データから日本語版は絶望的といわれ、海外発売前から情報を見て非常に気になっていたものの、個人的には完全に諦めていたのですがまさかのDMMが翻訳に名乗りを上げ、無事に日本語吹き替え版が発売したというゲームです。

個人的翻訳するとしたらスパイクチュンソフトくらいだろうと思ってたんで本当にびっくりしました。

ありがとーDMM!

さて、現在プレイ時間は約18時間弱ですが、おそらくストーリーとしてはまだまだ序盤だろうと思われます。

海外ではすでに昨年発売されており、ネット上では散々『人を選ぶゲーム』と言われていますが個人的にはぶっ刺さりまくってます(笑)

それでは以下に良かった点、悪かった点をあげていきたいと思います。

 

 

良かった点

 

作り込まれたオープンワールド

本作は魔法やドラゴンといったモンスターが登場するいわゆるファンタジーではなく、中世のボヘミア地方であった史実をもとにした作品で、舞台も当時の建物や文化、生活をそのまま再現しています。その再現性の高さはチェコの大学で歴史の教材として使用されるほど。中世のヨーロッパに詳しくなくても写本という形で色々説明してくれるので、いちいち勉強になります。

例えば当時狩りは誰でも勝手にしていいものではなく王の許可が必要だったとか、森は王の所有物で許可なく伐採すれば罰された、などなど、そういったものを読むほどに、町や村の生活に現実的な息吹が宿ります。

個人的にこういった読み物はほとんど読まないのですが、本作の読み物に関しては創作物ではないので読んでいて楽しいですね。

TESシリーズやフォールアウトシリーズほど何でもかんでもアクティベートできるわけではありませんが嘘のないオープンワールドがそこにはあります。

 

 

 

没入感のあるストーリーと共感性の高い主人公

本作にはいわゆるキャラメイクというものが存在せず、主人公はスカーリッツという村に住むヘンリーという青年で固定されています。

ヘンリーはどこにでもいる鍛冶屋の息子で、伝説的な存在や英雄の息子、勇者の生まれ変わりなどではありません。いわゆる村人Aです。

当然戦闘技術はなく、剣を持った兵士に挑めば簡単に返り討ちにあいます。

ただ主人公が村人Aである、ということがストーリー上で非常に高い没入感を生むことになっています。

というのもストーリー序盤、ヘンリーは村を襲われ両親と恋人を殺害されてしまいます。本作はその復讐の物語なのですが、なんの力もない平凡な人間が両親や恋人を殺害され、生まれ育った村を焼払われたらきっとヘンリーのような感情を持つのだろうな、と(少なくとも僕は)感じることができました。

これが英雄の息子や伝説の勇者などの特別な存在であれば、あまりにもプレイヤー自身と剥離し過ぎてしまいます。

平凡な人間、両親を殺害される悲しさ、怒り、これらはほとんどの人間が男女問わず普遍的に理解できるものであり、そのため物語への没入感が高くなっているように思います。

 

 

豊富な会話選択肢と意外と早いロード

本作はNPCとの会話が重要になることが多いように感じます。そのため会話の選択肢は豊富にあり、話術スキルによる選択肢の成否など非常に作り込まれています。

また、情報収集のためにも会話は重要であり、事件調査の聞き込みなど、会話ゲーといってもいいくらい。

また会話はリアルタイムではなく画面が切り替わるのですが、そのためのロードはほとんど気にならないレベルの時間であり、没入感を削ぐことはないように思います。(ちなみにノーマルPS4の初期型です)

 

 

地味だけど意外と楽しい戦闘

プレイする前に本作の戦闘シーンを動画などで見たとき、あまりの地味さに正直不安になりました。

分かりやすくいえば『魔法のないスカイリム』です。

個人的にスカイリムの一人称近接戦闘は、ボタンを押して武器を振り回すだけという死ぬほど退屈なものであり、そこには駆け引きも緊張感もありませんでした。

本作は常に一人称視点であり、戦闘もぱっと見はスカイリムそっくりです。本作を購入するにあたって戦闘だけが懸念点でした。

ところが本作は戦闘時に画面中央に星型のレティクルが表示され、それぞれ斬撃の方向を指定するという、『フォーオナー』に似たシステムになっています。

このため敵が右側に防御をしていた場合、右側からの斬撃は防御されてしまうので、それ以外の方向から斬撃を加えなければなりません。

ところが斬撃の方向を変える敵も防御の方向を合わせてくるのでフェイントをかけて防御をずらして攻撃しなければなりません。

一方でこちらはL1ボタンを押していれば全ての方角からの斬撃を防御してくれるので、防御するだけならそこまで難しくないんです。この仕様は難しくなりすぎないいいシステムだと思いました。

ただし防御しているだけではいずれスタミナが切れ、押し切られてしまいます。そこで大事になるのがジャストガードのシステムです。

敵が武器を振りかぶったとき、レティクルの真ん中に盾マークが出ます。このときにL1を押すとジャストガードになり、スタミナを消耗せずに防御ができるんです。

こういった要素がスカイリム等にはなかった緊張感と駆け引きを生み、戦闘を楽しいものにしています。

 

 

重たくなりすぎないリアリティ

本作はリアリティにこだわって作られており、例えば食事と睡眠の管理が必要になってきます。空腹や睡眠不足はキャラクターに悪影響を与えるので定期的取らなければなりません。

多くの場合、こういった要素はゲームを進行する上で邪魔になることが多く、どちらかといえばうっとうしいだけのシステムになりがちですが、本作の場合、それほどすぐに空腹や睡眠不足にはなりません。

というよりプレイ感覚として夜は基本眠ろうとするので睡眠不足になりにくく、また食べ物も豊富に手に入ります。また食べ物は時間がたつと腐敗してしまい、それを食べると食中毒になりますが、腐敗速度もそれほど早くないので普通に管理していれば食べ物が傷む前には食べるはずです。

また武器や防具も使い続ければ傷んできますが、武器ならば鍛冶屋に打ち直してもらうか砥石で自ら研ぐことで良い状態に戻すことができます。この研ぐという行為もプレイヤーが操作しなければならないというのは賛否が分かれるかもしれませんが、個人的にはやはり没入感に一役買っているような気がして好きですね。

防具や服は傷んだら汚れたりすると防御力はもちろん会話にも悪影響を及ぼします。

傷んだ防具なら鎧鍛冶が修理してくれますし、汚れた服は浴場で洗ってもらうことができます。

なみのゲームであれば面倒なだけのシステムですが、本作では不思議と受け入れることができました。

また、リアリティにこだわったなかでも重たくなりすぎないように配慮されており、例えば人間食べたら出さなきゃいけないものですがそういった要素はなく、他にも馬はどこでおりても△ボタンで口笛を吹けばすぐそばに来てくれますし、馬がそばにいなくても、アイテムを馬の鞍袋に収納したり取り出したり出来るのはとても便利で、こういったゲームとリアリティの取捨選択がギリギリのところでうまく取捨選択しているな、と思わされます。

 

 

悪かった点

 

クイックセーブがない

本作のセーブは独特の仕様になっていて、ある意味では時代遅れな、ユーザビリティに配慮がされていないと言える気がします。

エストが一定まで進む、ベッドで寝る、酒を飲むというのに加え、セーブしてタイトル画面に戻る、という合計4種類の方法になります。

このうち任意のタイミングでのセーブは酒を飲むかタイトル画面に戻るかのふたつなのですが、酒は買うか、材料を消費して作るかしなければならないうえ、飲み過ぎればデバフが付いてしまうので気安く飲むことができません。そうなると必然的にセーブしてタイトル画面に戻ることになるわけですが、どうせタイトル画面に戻ってセーブできるようにするくらいならクイックセーブを搭載しても同じじゃないですか?

一度タイトル画面に戻るだけでやってることは任意のセーブなんだがら。

ぜひとも今後のアップデートでクイックセーブを追加してもらいたいです。(多分ないと思うけど)

 

弓が難しすぎる

本当に難しいです。

というのも、弓を打つ際はレティクルが表示されません。矢がどこに飛ぶのか、プレイヤー自身が感覚として身につけなければなりません。そのうえ手ぶれがあるのでたまったもんじゃないですね。

エストでうさぎを狩ることになるんですが、4羽のうさぎを狩るのに矢を50本くらい消費しましたよε-(´∀`; )

PC版ならMODで解決できるんでしょうけどねえ。

せめて手ぶれだけでもなんとかならんもんか。

もしかして弓スキルが上がればなんとかなるんだろうか。

 

 

インベントリからしか食事できない(例外あり)

先に触れたとおり本作は食事も大事になってくるわけですが、火にかけられている鍋に入ってるシチューかスープのようなもの以外は1度インベントリに入れてから使用しないと食べられません。

例えばテーブルに置かれたパンやリンゴはそのまま取り上げて食べることができないんです。しかも椅子に座るとアクティベートすることすらできないという謎仕様。

このためいちいちひとつずつインベントリに収納しなければならずせっかくの没入感が削がれてしまいます。せっかくリアルを突き詰めているのなら置かれたリンゴやパンをそのまま食べられるくらいにはして欲しかったですね。

 

 

戦闘が難しすぎる

戦闘が難しいです。

システム自体は好きなんですけどとにかく敵兵士が強い。こっちの攻撃はことごとく防御してくるしカウンターなんかもしてきます。

さらに2人以上でかかってこられたらほぼアウト。こちらも誰かと一緒に行動できたりするようになるのかな?

ヘンリーは戦闘訓練をほとんど受けていない農民なのでプロの兵士と比べて弱いのはリアリティがあるといえるんでしょうけどずっとこのままだとさすがにストレスになりかねないε-(´∀`; )

それとも剣術を鍛えれば剣の振りが速くなったりフェイントに引っかかりやすくなったりするんでしょうか?

そうなら面白いんですけどね。

 

 

一部データロードの仕様が不親切

オートセーブや睡眠セーブ、お酒による任意セーブのデータはポーズ状態からロードすることができるんですが、タイトル画面に戻るセーブをしたデータはタイトル画面に戻らないとロードできません。

どういうことかというと、

タイトル画面に戻るセーブをする。→ゲームを再開する→地形にはまって身動きが取れなくなる

こうなると1度ロードするしかなくなるわけですが、先ほどタイトル画面に戻るセーブをしたデータは1度タイトル画面に戻らないとロードできません。しかしゲーム画面からタイトル画面に戻るにはセーブするしかありません。なので1度アプリケーションを終了しなければならなくなるんです。面倒ですよね。

本当になんでこんな仕様にしたのか理解不能です。ε-(´∀`; )

 

 

一部処理落ちと未翻訳がある

たまーにカクカクします。ゲームプレイに大きく支障が出るほどではなく多分FPSでいえば20くらい?

とはいえ没入感を削ぐものであることには変わらなく、やはり最適化しきれてないのかと思ってしまいます。

さらに一部字幕が翻訳されていないことがあります。吹き替えはされているので特に問題はないんですけどね。

 

 

その他

ロックピック激ムズ。

ムービーが長め。

ちょっとした段差に引っかかる。

馬の操作が煩雑。

などなど細かい不満点がたくさんあります。

 

 

まとめ

正直過去にプレイしたどのゲームより人を選ぶと思います。それも両極端に。

めっちゃ好きかめっちゃ嫌いか。

個人的にも良い点よりも悪い点、気になる点の方が多いですが、こういったゲームが好きな人にとって、本作の良い点は不満点を補って余りある没入感を与えてくれます。

正直プレイしてすぐにめちゃくちゃ面白い!というふうにはならず、(個人的に面白さの瞬発力と呼んでます)じわーっと染み込んでくる滋味溢れる面白さといいましょうか、人に「面白い?」と聞かれたとき「面白いよ!」とは多分言わないけど「めっちゃ好き」とは言える、そんなタイプのゲームなんじゃないかと思います。

 

個人的に海外の発売前に情報を見て以来かなりハマりそうな気配がしていたのですが、戦闘だけが気がかりで、スカイリムの一人称近接戦闘みたいで、動画で見てもつまらなそうで予約購入するかどうか迷ってました。

思い切って予約して本当に良かったです(*´∀`*)

もし僕と同じように世界観やゲームシステム自体はストライクだけど戦闘だけが気がかりだという方は、購入することをお勧めします。

スカイリムの戦闘とは違い非常に緊張感のある、ある意味本物の戦闘ができますよ。

 

今回はちょっと長くなってしまいましたが本当に好きな人にはめちゃくちゃ刺さるので、気になってる方にはおススメです!

ではでは!